【4.1】飛行機の制御系解析−全般事項
飛行機設計の自動化解析機能について
以降の設計例は,KMAP106新機能 (要求値一覧表による飛行機の解析自動化) によるものです.
航空機関連を解析するためのKMAPの操作性を全面的に改良しました.これまで,解析内容
の全体がわかりにくい等のコメントもあり,解析項目の要求値等を一覧表として事前に設定する
方式にしました.
実際の解析は,その一覧表のデータを選択して実行させるだけで,解析計算が自動的に行われ
ます.この方式の採用により,解析内容が明確となるとともに,計算実行も途中のキーイン操作
がないので簡単になりました.
⇒ KMAPは,非線形6自由度運動シミュレーションと飛行制御系の
線形解析が同時に計算できる非常に便利なツールです.
航空機の運動は,3次元空間上で並進運動と回転運動をしますので,いわゆる6自由度運動
方程式となります.この6自由度運動方程式を理解することはそう難しいことでありません.
しかし,ユーザーがこの6自由度運動方程式を自分でプログラムを作って計算することは簡単
ではありません.その第一の理由は,得られた計算結果がほんとうに正しいのか,という判断
に困るからです.
6自由度運動方程式の計算ができたら,次に必要となるのが飛行制御系の計算です.最近の
ほとんどの航空機は,フィードバック制御系を構成して高性能化を図っています.その制御系
のフィードバックゲインの最適値を求めるためには,いわゆる線形制御系による解析計算が
必要になるます.6自由度運動方程式式は非線形ですので,これを線形化して制御系を含んだ
解析プログラムを作成する必要があります.
このように,航空機の飛行制御系の設計解析およびそれを含んだ6自由度運動方程式の解析は,
非常に複雑です.ところが,これらの航空機の飛行制御系の解析計算は,KMAPを用いると
だれでも簡単に行うことができます.ユーザーはZ接続法により制御系の接続情報をインプット
するだけで,簡単に計算することができます.ぜひ使ってみてください.
KMAP線図 (ブロック図の自動作画機能)
このKMAP線図は,制御系のブロック図(上記の例参照)における信号の流れを,インプットデータとして
入力したものを順番に表示したもので,インプットデータにミスがないかを簡単にチェックできます.
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(片柳亮二)